強引な彼の甘い溺愛に囚われて!
…無理だとわかってるなら最初からラインなんてして来なければいいのに。
むっと唇を尖らせるとひとさし指と親指で挟まれた。
「ぶっ…アヒル口」
「ふんふんふふふん(やめてよ)」
私をいじるためにわざわざ来たのか、この人?
一緒に選んでくれるなら早くしてほしいのが本音。
さて、と言いながら准一さんは本棚に指をなぞりながら何かを探し始めた。
頭にクエスチョンマークを浮かべながら私は後ろをついて歩く。
「1年生の科目はー…8教科だな。これと…」
「わっ」
ひょいっと渡された本を慌てて受けて胸に抱き込む。
「あとこれと、あー…一応これもか?」
次々に准一さんの手に取られていく本は、私の腕に乗せられて行く。
さすがに……4冊は重い。
ずっしりと腕に圧力を感じながら私は深く息を吸った。
准一さんについて回りながら図書館を見渡してふと、その広さに圧巻。
気づけばスロープを上り2階の書庫へと辿り着いていた。