強引な彼の甘い溺愛に囚われて!

「わ、わざわざこんなところでならなくても!家に帰ればいつも二人っきり…じゃないですか」


……って何言ってるの私。

少しだけドキドキと心臓が高鳴ってそっぽを向いてしまった。


「まぁそうなんだけどねぇー…」


わかんねぇかなぁー…と准一さんは呟く。


学校だとまったく接点のない私達。

学園の理事長と学園に通うただの生徒。


その壁がある限り私達は───……



「ぎゃっ!!」

「本当、マキは色気のない声を上げるなぁ」


小さくため息をついて窓際の柵に寄りかかっていると、後ろから引っ張られ体勢を崩した。



「ななななな何する、の」

「シッ。それこそ人来ちゃうよ…?」


振り返ると、准一さんの綺麗な顔が間近にあって…

私はいつの間にかその膝の上に腰を下ろしていたのだった。


「准一さんっ!」

「そんな騒がないの。んーマキの匂い」


ぎゅぅっと腰に両腕を回して巻きつき、背中に顔を押し付ける准一さんにドキドキが伝わりそうで目を見開くばかり。
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