強引な彼の甘い溺愛に囚われて!
美味しい。准一さんが入れてくれたものだからなおさら美味しい。

一人幸せに浸っていると、両脇に違和感を感じた。

え?と紅茶をテーブルに置いた瞬間。

私の体は宙に浮かんで、そのまま背中からソファーに落ちたのだった。


ボフンッと揺れるソファー。

天井と薄暗いライトが視界に広がった。

それと、准一さん。


「……何してるんですか?」

「俺もちょっと疲れたから休憩」


そう言って私の背中に腕を回すとそのまま抱きしめられた。

ソファーと准一さんに板挟み状態な私。


どうしていいのかわからずじっと動かずにされるがままの私。

ベッドにもなるこのソファーは裕に2人の重さを耐えている。

少し苦しくなって身を捩ると私の肩に顔をうずめていた准一さんが顔をあげた。


「苦しい?」

「いや…苦しいより、ちょっと重い、かも」


そりゃぁ准一さんがいくら男の人にしてはスマートであったとしても私よりは断然重いわけで…
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