強引な彼の甘い溺愛に囚われて!

ベッドから落ちた、だなんて恥ずかしくて言えない。

「そう?ご飯の時間だから準備急げよ」


フッと微笑んでドアを閉められた。

そういえば私、いつの間に自分のベッドに入ったんだ?

記憶がない。

確か准一さんとリビングで勉強してて…それで…


「……あー!!」


昨日、勉強してたら途中であんなことを…

ぎゃーっ!!と心の中で叫び声を上げて布団を抱きしめた。


で、でも今准一さんはいつも通りだったし、もしかして夢?

短くため息を吐いて、のっそりとベッドから起き上がると学校へと向かう準備を始めるのだった。



「おっおはよう」

「いつもより遅いんじゃない?」


クスリと笑って私の椅子を引く、准一さん。


「そ、そうかな…」


苦笑いしながら私は椅子に腰掛けた。

准一さんは私を椅子に座らせて、自分の席に腰を下ろす。

うーん、いつもと変わりない。

私はコーンスープを啜りながら、ちらちらと目の前の准一さんを盗み見る。


「…何?なんかついてる?」


自分の顔を触りながらコーヒーを飲む。

左右に首を振って私はご飯を食べるのに集中し始めた。


やっぱりあれは夢だったんだ。

私、もしかして欲求不満なのかな…


考えていても仕方ないんだけど、なんだか今日は准一さんをまともに見れない気がする。

そんな私を准一さんが楽しそうに見ていたなんて、私は知らなかった。
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