強引な彼の甘い溺愛に囚われて!
「マキ、コーヒー淹れるの上手くなったね」
「本当?」
「うん、美味しい」
准一さんにそう言われるととても嬉しかった。
緩む頬を手で覆いながら、ご飯を食べ始める准一さんを見つめる。
なんかこうやって2人で過ごしてると、なんだか新婚さんみたい。
…なーんてにやけていると私を見つめていたらしい准一さんとバッチリ目が合った。
「何にやけてるの」
「なんでもないっ!」
わわっ、と俯いて火照る顔を隠す。
そう?と聞き返してくる准一さんに私は思いっきり首を縦に振った。
「へぇー、じゃあテストから解放されて放課後
は楽しかったんだ?」
「うん!それにあそこのビル凄いんだよー?」
放課後ゆきのと遊びに行った話など他愛もない話で盛り上がった。
もちろん海に行くグッズを購入したことは伏せて。
そして場所は移り、いつもの定位置でおしゃべり。
私が床に座ってテーブルに寝そべりながらテレビを見て、准一さんが後ろのソファーに腰を下ろしている状態。
テレビから流れてくる音だけの静かな空間におもむろに口を開いたのは准一さんだった。