強引な彼の甘い溺愛に囚われて!
真夏の恋
やってきた夏休み。
じりじりと照っている太陽が部屋の熱気を上げる。
そんな中私は朝から大忙し。
まだ8時過ぎたばかりだ。
昨日の夜からずっとクローゼットとタンスを開けっ放しで作業し続けていた。
床に置かれたバッグ、散らばった服など色々…
「着替えよし、洗面道具よし、財布に携帯…よし、あとは、」
大体準備出来たところで一息ついた。
そして机に置きっぱなしにしていた水着の入った袋を手に取る。
先日、水着で准一さんとあんなことがあってから水着を見るたび、どうも意識してしまう。
向こうは全然気にしてないみたいだけど…
朝起きたら何事もなかったかのように「おはよう」って頭を撫でられたし。
ダメだなぁー…准一さんを好きになっちゃった私の馬鹿。
はぁ、と短くため息をついて、水着をバッグに詰めた。
暑さでだらだらと準備していた私。
部屋のドアをノックされて「はーい?」と短く返事をした。
カチャ…と静かにドアを開けて顔を覗かせた准一さん。
服装はいつもと違って、ワイシャツにノーネクタイだった。