強引な彼の甘い溺愛に囚われて!
最悪の二度目まして
「なっ、なんでこんなのに着替えなきゃならないのよー!」
ママから渡された大量の箱や袋の中身は洋服、靴、アクセサリーの数々。
人目も気にせずロビーで大騒ぎ。
「だからーいつもよりも大切なお食事なの!ほら、着替えた着替えた」
しっしっと私をお手洗いのフィッティングルームへと追いやる。
そういえば、ママも二人でご飯する時よりもずいぶん気合の入った服装だ。
「…な、なんで?」
「まぁ…これから分かるわよ」
おほほほと口に手を添え上品に笑う。
私は納得しないまま、フィッティングルームへと押し込められて渡された服に着替えた。
「うん!さすがママの子だけあってマキちゃん可愛いわね」
「はは…は」
着替え終わって、ロビーのソファーで座って待つ母親の元へ行くと満足そうに頷く。
それを聞いて苦笑いを浮かべる。
着て、と渡された洋服。
真っ白なフリルの上品なワンピースで肩がノースリーブになっている。
いくら4月の夜とはいえ、ホテルの中は暖房が利いていても少しばかり寒い。
それに気づいた母親が自分の羽織っていたストールを貸してくれた。