強引な彼の甘い溺愛に囚われて!
「よし…それじゃ、準備も整ったことだし行こうかしら?」
ちらっと腕時計に視線を落としてレストランを目指す。
あそこで何が起きるの?
「お母さん…本当に何するの?」
「あらーマキちゃんが心配することは何もないのよ!ただお母さんと自分の幸せさえ祈ってくれれば」
…はい?
お母さんと私の幸せを祈るってなに。
何をしたいのかわからない母親に不安を覚える。
後に続いてレストランの中へと足を踏み入れた。
──────…
うずうずと席に座りながらも落ち着かない私。
案内された席は…
普段絶対に入ることのない個室。
窓側はガラス張りになっていて夜景が一望できた。
私はぺたりと手を張ってその眺めにうっとり。
「本当に綺麗」
「あははっ!マキちゃんは気に入ってくれたみたいだね?」
「?!」
お母さんと私しかいないと思っていた個室にいきなり男の人の声がしてバッと声のするほうへ振り返った。
「しゅっ…修哉さん!」
「うふふっ、ちょっと前に来たけどマキちゃんが気付かないから」
お母さんがテーブルに肘を付きながらニッコリと笑う。