強引な彼の甘い溺愛に囚われて!
「自分から部屋に入ってくるなんだから襲ってくれっていってるもんじゃないか、って。だからマキをそういう対象として見た」
「…………っ」
ここが大人な准一さんとまだ子供な私の考え方の違いだったのかもしれない。
単に純粋な気持ちで入ったことにより変わってしまったお互いの関係。
背中に冷や汗が伝った。
「でも…いつからだろうか。マキが純粋に俺に接するたびに気持ちが変わっていったんだ」
「…………」
私は何も言葉を返すことも出来ずに話を聞いていた。
次に出てくる言葉を予測出来ぬまま。
「いつの間にか目で追うようになっていた。気づけば頭の中にマキがいて、顔が思い浮かぶ。そんな存在になっていたんだ。マキに執着してた、だから気付いたんだ。それがどういう意味かを…」
私に向き直り、そっと頬を撫でられる。
顔が近づいてきて至近距離で見つめられて今にも卒倒してしまいそうだ。
ドクンドクンと高鳴る心臓を最早抑えるすべがない。
そして…─────
「マキが好きだよ」
形のよい唇が私の名前を紡ぎ、夢のような言葉を言い放つ。
一瞬時が止まったかのように、息をするのさえ忘れてしまう。