強引な彼の甘い溺愛に囚われて!
***
「理事長=マキのお義兄さん…そういうこと?」
「ご名答」
頭に手を押さえながら唸って状況を整理するゆきの。
私は笑って紅茶のお代わりをティーカップに注いだ。
答えたのは准一さんで、私の隣に座って、ゆきのの話に笑顔で頷く。
どうやらゆきのの反応に満足したらしい。
「私も最初はビックリしたんだ」
准一さんにも残った2つのケーキから一つを選んでもらい、それを皿に乗せた。
レアチーズケーキ、准一さんこういうのが好きなのかな?
私も再び席座ってゆきのに向き直る。
「まさか理事長がお義兄さんだったとは…マキが話したくない理由がわかりました」
「話したくない理由…ねぇ」
短く溜め息を吐いてそう言ったゆきのに准一さんは興味深そうに頬杖をついた。
ゆき、何を言うつもりなんだ?!
私は慌てて間に入る。
「別に話したくないってわけじゃなかったんだよ?ただ…さ、ゆきがどんな反応するんだろとか考えたら話出せなかっただけで…」
「でも親友なら言って欲しかったかも」
「ごめん…」