強引な彼の甘い溺愛に囚われて!

すると、背中からダンボールに向かって伸ばされた手に一瞬ビクッと肩が揺れた。

顔を覗きこまれ見知った顔に安堵した。


「なんだ、凪君か…ビックリした」

「大成功。俺ももらうよ」


ニヤッと悪戯な笑みを浮かべてダンボールからアイスを一つ取っていく。

腕まくりをした手には薄らと汗を掻いているのがわかった。

気づけばダンボールに入っていたアイスは全部無くなっていたから全員に配り終わったらしい。


「マキ、担任に捕まったんだ?」

「そうなんだよね、別に暇していたわけじゃないんだけど、職員室連れて行かれちゃって…」


でも職員室で校長先生と話しこんでいる准一さんの姿を見れたからラッキーだった。

なんて現金な私…。


准一さんとお付き合いを始めてから早、2週間とちょっと。

付き合ってからも別に私たちの関係は特に何も変わることはなかった。

変わったとするならちょっとだけキスと准一さんが触れてくる回数が多くなった程度。
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