強引な彼の甘い溺愛に囚われて!
凪君には始業式の放課後、彼氏が出来てしまった、と丁重にお断りした。
悲しそうに眉を下げて笑う凪君に申し訳なくて頭を下げまくったのが記憶に新しい。
でも凪君はそれでも「友達でいてね」と言ってくれたのが私はとても嬉しかった。
だから今もこうやって普通に話をすることが出来ているのだ。
4人でアイスを食べながら花壇の縁に腰を下ろした。
周りを見渡すと1年生から3年生までみんなが楽しそうに学園祭の準備をしている。
いいなぁこういうの。
中学生の時とは違った派手な感じがちょっと刺激的で楽しかった。
「そういえば…」
「「「ん?」」」
口を開いたのは西野君で私たち3人はそちらへ視線を向ける。
「さっきリーダー達が話してるの偶然聞いちゃったんだけどさ…。女子全員がコスプレするってマジ?」
「「は?」」
驚きのあまり開いた口が塞がらない。
もちろん私だけじゃなく、ゆきのもその話には驚いたようで目を見開いている。
「呼び込みのための演出ってやつ?」
凪君が、いいんじゃない?と私たちを見る。