強引な彼の甘い溺愛に囚われて!

***

キーン…ボンッボン。

マイクテストが終わると始まる集会。


今日は待ちに待った学園祭当日。

開会式のため朝早くから生徒達は登校して体育館に集まっていた。


『それでは、理事長からのお話です』


司会進行役の生徒がそう言えば、体育館は女子生徒の「きゃぁあああ」という声に包まれた。

な、なんだ?!


「理事長…隠れファンクラブなんてあるらしいよ?」

「なにそれ。初めて知った…」


コソッとゆきのに耳打ちされて私は開いた口が閉まらない。

准一さんのファンクラブ…そりゃぁあの若さで理事長職だし、イケメンだから申し分ないかもしれないけど…

私以外の人が准一さんを好きってなるとちょっと妬ける。


「妬かない妬かない。周りにバレたら大変だよ?ほら、理事長!」


ふふっと耳元で笑って指差す方向には准一さんの姿。

学校で見かけるのは3日ぶり、あの職員室での時以来だ。

ああ、やっぱりカッコイイ……

ほぅ…と緩む頬を隠すように手で覆った。
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