強引な彼の甘い溺愛に囚われて!

『生徒諸君、おはようございます。天候にも恵まれ今日は楽しい学園祭にしましょう。生徒の皆さん自身が楽しむことに意味があるんですからね。私も時間が出来たら1クラスずつ回りたいと考えてます。頑張って』

「キャー!理事長ー!!」


どうやらファンクラブが集中しているのは3年生の方らしい。

さきほどよりも声援が大きいのはどういうことだろうか。

准一さんは話を終えるとニッコリ微笑んで…何かを探すようにキョロキョロと見渡す。


「マキのこと探してるんじゃない?」

「そんなわけないでしょ…」


こんな大勢の前で、そんなことしてどうするのよ。

…っと思った時、バッチリこちらを見つめる准一さんと目が合った。

そして、ニッコリと微笑まれて硬直する体。


「きゃぁああああ!!」

「え………」

「ほらやっぱりマキじゃん!」


周りにはバレない程度に背中を叩いてくるゆきのに私は固まってどうも反応出来なかった。
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