強引な彼の甘い溺愛に囚われて!
純白のナース服に身を包んだ私と白衣を身に纏い、少しだけ短いタイトスカートを穿いたゆきの。
見兼ねたリーダーは俺の目は確かだったと、一人満足しているらしい。
男子の数人がそのリーダーの元へ駆け寄り「よくやった!!」なんて騒ぎ出す。
「ゆきの、ちょっと」
「え?ちょ、康史……!」
そして私達の前にツカツカとやってきた西野君は何も言わず、少しだけ怖い形相でゆきのの腕を取るとそのまま廊下を出て行ってしまった。
あっちゃー…ちょっと怒っちゃったかも。
私は小さく手を振ってゆきのを見送り、こちらに手を上げてこいこいとする凪君の元へと近寄った。
「ゆき、大丈夫かな?」
「康史、ああ見えて物凄く嫉妬深いからなぁ…。説得出来れば大丈夫なんじゃない?」
「だといいんだけど…」
確かにあんな格好の彼女を周りに晒すのって嫌だよね。
「そういえばマキの彼氏も学園祭来るの?」
「あー……どうだろう、ね」
学園祭に来るというより、どっちかと言えば運営者側にいる彼。
一般開放もしている学園祭は出入り自由だが濁った返事を返すことしかなかった。