強引な彼の甘い溺愛に囚われて!
「この子が涼子さんの?」
「ええ、そうよー。マキって言うの」
「ちょっと!…お母さん、理事長と知り合いなの?」
涼子というのはママの名前。
それを普通に呼ぶ理事長。
もしかして、私一人だけ何が起きてるか判ってない?!
一人だけあたふたとして3人の顔をそれぞれ見るが、お母さんと修哉さんに至ってはそんな私を面白そうに見ているだけだった。
隣の理事長は…
怖くて顔上げれません。
「そっかぁマキちゃん、涼子さんから何も聞いてないならちゃんと話さなきゃいけないね…」
「あ、当たり前ですよ!ちゃんと話して下さい。全部ですよ?」
ポツリと呟いた修哉さんに私は何度も首を縦に振った。
いますぐ話して欲しい。
隣に座って静かにしている理事長は全部知ってるみたいだった。
すると、注文していた料理が運ばれてきて緊張感のある雰囲気から開放された気分になる。
「じゃぁ、何から話そうか?」
「あの!私の隣にいるの王冠学園の理事長ですよね?」
私が恐る恐るそう尋ねると、修哉さんはニッコリと微笑んだ。