強引な彼の甘い溺愛に囚われて!
「なっ……!」
「シッ。後でラインするから。宮森さんと一緒に理事長室においで」
一瞬の出来事だった。
人ごみの中、2人だけしゃがみ込んだ世界。
准一さんはそう言い残すと、パンフレットを拾い上げ、何事もなかったかのようにうちのクラスの商品を3種類とも買って去って行った。
後ろから見ると紙袋を手に提げていて、どうやら他にも買ったものが沢山あるようだった。
「……ふふっマキー良かったね?」
「み、見てたの?!」
「ダイジョウブ。私しか知らないから。それにしても理事長…やるなぁ」
ニヤリと笑うゆきのに私は真っ赤になり反論出来なかった。
まさかこんなところでキスされるとは。
ドキドキしすぎてしばらく心臓が落ち着かない私だった。
「真田と宮森、次休憩入ってー」
「「はーい」」
リーダーにそう言われて私達は休憩に入ることに。
教室へと戻り、鞄に入れっ放しだった携帯が震えていた。