強引な彼の甘い溺愛に囚われて!

慌てて携帯を開くとラインが1件お知らせ文字。

マキ、と呼ばれて軽食として持ってきていたお弁当を持ってゆきのが待つ席へと急ぐ。

もしかして、准一さん?

席についてからメール画面を開くと、それは待ち焦がれていた人からの連絡で。


"お昼食べたら宮森さんと理事長室においで"


一言、絵文字も何も無いそれだけ書かれた文章。

もらった昼休憩時間は1時間、十分に時間はある。


「ゆき、准一さんがお昼食べたら理事長室においで、だって」

「マジで?やったー初理事長室!」


小声でやったーと喜ぶゆきのに急いで食べよう!と急かされた私だった。



職員棟はとても静かだった。

学園の中でもここは学園祭とはあまり関係のない場所だから人気がない。

のそりのそりと忍び足で理事長室へと足を急ぐ私達。

他の先生達が通るたびに影に隠れているものだから、まるで忍者ごっこ。

理事長室の前辺りに来ると、准一さんから返信が来た。


"そのまま入ってきていいから"
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