強引な彼の甘い溺愛に囚われて!
「そういうわけじゃないんだけど…ちょっと申し訳ないなぁと」
「こういう時にしか一緒になれないんだからちょっとぐらい甘えてもいいんじゃない?」
そう言われると納得してしまう。
学校では絶対に一緒にいれる関係ではないんだから。
おいで、と手を伸ばされて私は大人しく准一さんの腕の中に納まった。
ナース服ってところに違和感を感じるけど。
「お好み焼きの匂いがする」
「だってずっと外で宣伝してたもん。匂いついちゃってるよ」
くんくんと私の後頭部に鼻を近づけて匂いをかぐ准一さん。
そんなに酷いかな、と私もカーディガンの袖の匂いを確かめた。
「あっち行ってみようか」
「え、わっわっ…!」
すると、いきなり浮遊感に襲われ、慌てて准一さんの首に腕を巻きつけた。
私を姫抱っこしたまま足を進め、理事長室の奥にある准一さんの書斎へと連れて行かれる。
高そうな変な色したツボやら壁に掛けられた絵画が目立つ。
絨毯や壁紙なんかも応接間とはまた違う。
高級品で溢れてる感じ。
そして私を机の上に乗せると、自分は回転式の社長椅子に座る。