強引な彼の甘い溺愛に囚われて!
「あのぉー…修哉さん」
「どうしたマキちゃん」
「今日はどうして4人で食事なんか……?」
私が今日ここに来た時から一番気になっていたこと。
いつもは3人でしていたのに今日は隣に理事長、いや東郷さんがいる。
ご飯を食べていたお母さんと修哉さんの手が止まり、フォークとナイフがお皿に添えられた。
二人ともなんだか改まった感じで空気が変わる。
4人の間になんとも言え難い空気が流れる。
お母さんと修哉さんは何を思ったのか。
二人で顔を見合わせると修哉さんが口を開いた。
「マキちゃん、准一。僕達結婚しようと思うんだ」
へ?
「け…っこん?」
「ええ、結婚するの」
「いいんじゃない?」
サラリと隣から賛成の声を上げる理事長、もとい東郷さん。
私は頭が追いつかずあたふたするばかり。
「マキちゃんは驚かせちゃったね。ずっと前から涼子さんと考えていたことなんだ」
「え…いや…そのっ」
言葉に躓いてしまう。
二人が一緒になるのは嬉しいこと。
なんせ、父親がずっと居なかった私にとっては修哉さんみたいな優しい男の人が憧れで大好きだった。
それにお母さんにもちゃんと幸せになる権利がある。
ずっと私を育てるのに頑張ってくれてたんだ。