強引な彼の甘い溺愛に囚われて!
頑張ったな、とでも言うようにポンポンと撫でられた頭。
ドッと熱が押し寄せ体が熱くなった。
「そうと…決まれば。式挙げんの?入籍はいつ?」
「明日の朝にでも市役所に婚姻届を出してこようと思って。式は挙げないわ。この年でそんな恥ずかしいもの…」
頬を紅く染めて話すお母さんは幸せそう。
隣でなにやら修哉さんがコソコソしてるのを見ていると、なんと…!
お母さんにダイヤのマリッジリングを渡したのだった。
親指の爪ぐらいの大きさある大きなダイヤに倒れそうになったのはお母さんだけじゃなく私も一緒。
こんな大きいの…というか本物のダイヤモンド、初めて見た…。
二人の幸せそうな笑顔を見てドキドキと心臓が高鳴る。
いつか私も…こんな風になりたいななんて思ったりもした。
「それでなんだけどな?ちょっと…僕の仕事の都合があって…」
突然深刻そうな顔つきになった修哉さんに私は背筋をピーンと伸ばした。
何…言われるんだろう。
ドキドキと胸を高鳴らせ修哉さんの言葉を待つ。
いきなり重重しい雰囲気となり食事をすることさえ忘れていた。
「…事業拡大で海外行くことになりましたー…」
……修哉さん?