強引な彼の甘い溺愛に囚われて!


准一さんと付き合って2年とちょっと。

私は相変わらず幸せな毎日を過ごしていた。


「マキー?車の鍵、俺の部屋から取って来てくれない?」

「はーい!」


バタバタとハイソックスで走ると滑る廊下。

玄関から大きな声を出す准一さんに返事をしながら駆け回る。


鍵…、車の鍵は…っと。

綺麗に片付いた部屋に足を踏み入れる。

机の前に立ち、書類の山を崩さないようにそっと手を差し入れる。

手探りで探し出した車の鍵を手に取ると私も慌てて玄関へと急ぐのだった。


バタン、と二人同時に車のドアを閉めてホッと一息。

ここまではいつもと変わらない日常。

だけど…今日はちょっといつもと違った。


車を運転しながらちらりと横目で私を見る。

かっこよさは年を重ねる毎に増してる気がするのは私だけだろうか。

そしてあることを言い放つ。


「そういえばマキ、来週誕生日だったよね。欲しいものないの?」
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