強引な彼の甘い溺愛に囚われて!

「じゃー2日前まで考えといて」

「わかった」


ポンポンと頭を撫でられて、信号待ちをしていた車が発進する。

変わらない准一さん。

やっぱり私はいつだって子ども扱いされたままな気がするのは気のせいだろうか。

いや、実際7歳も離れていればそんなものなのか…な。

最近少しだけそういう部分が不満になっているような、でも口には出さずに私は笑みを浮かべた。



准一さんと別れて教室へと向かった。

3年生になって、教室のある階も変わった。

3年間A組の私、と私の姿を見つけて嬉しそうに手を振る人物。


「マキー!おはよー!!」

「ゆき…おはよう。元気だね」


長い髪の毛をくるくるにして日に日に綺麗になっていくゆきの。

なんと3年間も同じクラスでずっと一緒にいる親友。



「マキがテンション低いだけでしょ?どうしたの?」

「うん、ちょっと…」


さすが、ゆきの。

私の変化を見逃さずすぐ気づく彼女は准一さん以上に私を知り尽くしているかもしれない。

後で聞かせてね、とHRが始まる時間が近づいて自分の席へと戻っていく背中を見つめながら私も自分の席に着いたのだった。
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