強引な彼の甘い溺愛に囚われて!
「え?え?お母さん…修哉さんってお仕事…」
「実はこないだまで、修哉さんが王冠学園の理事長してたのよ?だけど…准一君に任せたってことで」
「親父はTOGOの現社長。意味わかる?」
横から東郷さんも口を開く。
私は開いた口が閉まらない。
修哉さんはTOGOの社長?で元学園の理事長ー…
それで今は隣にいる東郷さんが息子として理事長になってて…
「はぁあああ?!」
ガタンッと席を立って私は驚きを露にした。
お母さんと修哉さんは私のその新鮮な反応に満足気に微笑んでいた。
「それでね?お母さんと修哉さん、新婚旅行も兼ねて全部そっちですることにしたから。マキちゃんよろしくね」
「…嘘。私あの広い家で一人暮らし?」
お母さんと二人で住んでいるあのマンションは私にとってはとても広すぎている。
部屋も一個空いてるぐらいだし…
たとえ洗濯、掃除が出来たとしても私の欠点は…
料理が出来ない。
毎日コンビニ弁当が始まるなんて絶対に耐えられない。
飢え死にしてしまう…
いきなり現実を突きつけられた私はガクッと膝から折れて椅子に座り顔を真っ青にして俯く。
「その件なら大丈夫だよ」
修哉さんがポンポンと頭を撫でてくれてゆっくり顔を上げた。
きっと私の考えていたことすべてを理解してくれたのだろう。