強引な彼の甘い溺愛に囚われて!

凪君とは2年生になってからクラスが離れた。

それからというものあまり教室から出ない私は凪君を見かけることもなくたまに学校の行事の時に見かけるぐらい。

だからこうやって二人で話すのは本当に久しぶりだった。


「まだ理事長と続いてるの?」

「…う、うん」

「そっかぁ長いな。尊敬するわ!」


凪君から准一さんの話題を振られるとちょっと抵抗があった。

私を好きだと言ってくれたあの時の凪君に申し訳ない気持ちになる。

でも私が思っているほど、気にしていないようで凪くんは普通に笑顔で話してくれた。



「凪ー!」


後ろから女の子の声が聞こえて二人して振り返ると、同じ学年の子がこちらに手を振っている。

もしかしてあの子は…


「そ、彼女。じゃあね、マキちゃん」

「う、うん。バイバイ」


私の言いたいことを理解したらしい凪君は「気にすること何もないよ」と一言だけ残して立ち上がると私に手を振ってその子の元へと駆けて行った。
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