強引な彼の甘い溺愛に囚われて!
それはつまり───…
「どどどどどっ同棲?!」
「生々しい表現すんな!」
隣からバシッと思いっきり頭を叩かれた。
そう、東郷さんのあの大きな手で。
「こらっ!准一、マキちゃんになんてことを」
めっと小さな子供を叱る様に目を吊り上げる修哉さん。
「む、無理ですよ!同棲なんて…っ」
「同棲じゃない、同居だっつってんだろ!」
ジンジンと痛む頭を摩りながら私は訴える。
隣からまたも怒鳴られて震え上がった。
そんな怒鳴ることないのに。
「ちょっと、二人とも…いい?これから兄妹になるんだから一緒の家に暮らしたって大丈夫じゃない」
お母さんは何遠慮してんだか…と溜め息を吐いた。
溜め息を吐きたいのはこっちだ。
私はキッとお母さんを睨みつける。
同棲なんてまっぴらごめん!
でも待って………
「きょ、兄妹!!?」
「あら、お母さんと修哉さん結婚するんだから、義理でも兄妹じゃない」