強引な彼の甘い溺愛に囚われて!
「…見えた。あれマンションね」
片手でハンドルを握りながら指差す東郷さん。
その指先を追って視界に広がる高級住宅地のど真ん中に立ってるマンション。
……高級住宅街のタワーマンション。
ポカーンと開いた口が塞がらない。
「ええええ!ああああのっ、え?!」
だんだんと近づくタワーマンションはとても高く。
多分だけど、ざっと20階以上は確実にある。
「そう、あれ。ちなみに一番上だから見晴らしはかなり良いよ」
さも当たり前にさらっと自慢を言うと車は信号で一時停止。
止まったのを良い事に私は屈みガラス越しにマンションを見上げた。
…あれの最上階で…高級マンション。
私の予想が正しければ修哉さんの好みだろう。
信号が赤から青へと変わりまた動き出した車。
複雑な路地を通り、駐車場へと入っていった。
「うっわぁ……綺麗…」
「なかなかでしょ?このマンション」
駐車場を抜け、広いエントランスへと入り素敵な内装に惹かれる。
どこもかしこもホテル並みに綺麗。
「こっちだよ、覚えて?」
「あ…はい」
そういえば、明日からここから学園に通うんだっけ?