強引な彼の甘い溺愛に囚われて!
それにしても…自室に壁掛け薄型テレビはないでしょう!?
なんてリッチなんだ…
「ひとまずいいな?んじゃ次こっち」
パタパタと廊下に二人分のスリッパを擦る音が響く。
私の部屋から3mぐらい離れたところで准一さんの足がぴたりと止まった。
「ここが俺の部屋。普段用事はないと思うけど。あんまり入らないように」
「うん!わかりました…」
准一さんにだってプライバシーがあるんだからそこら辺は理解しているつもり。
「そ?マキも家に必要な物あったら遠慮なく言って。この家やっと生活感あるようなものになってきたし…」
あと何が必要か…とブツブツ呟いてる准一さんをよそに私はあることに気が付いた。
「准一さんって…ご飯どうしてるんですか?」
「ご飯?」
お料理とか出来るのだろうか…!
私は…まぁまぁなんとなくだが。
別に一切出来ないってわけではない。
「ああ、マキ料理できないんだっけ…?」
ニヤッと不適な笑みを浮かべた准一さんに一歩後退りした。
………出来ません、申し訳ありません。