強引な彼の甘い溺愛に囚われて!
「え!准一さんが乗せてってくれるなら…」
願ってもいない申し出に戸惑ったが嬉しいには変わりない。
学園に着くまで一緒、二人きり…。
胸がきゅーんっとなってしまう。
「じゃーそうするか。出るのは8時ちょっと前だから毎日この時間帯に起きれよ?」
くしゃり…と私の頭を撫でると新聞片手にリビングを出て行った。
なっ…頭撫でられた!
一瞬の出来事に混乱。
准一さんって人の頭撫でるの好きなのかな?
なんか毎日撫でられてるような気がするのは私だけだろうか。
それとも、やっぱり“妹”ってことを認められて。
それで、子供扱いされているのか。
悩んでもどうしようもないことを考えながら私は食器を片付け洗物を済ませた。
「シートベルトを忘れずに」
「あっ…うん!」
だいぶ慣れてきた会話にウキウキと心を弾ませながら私はシートベルトを締めた。
昨日は頭の中が忙しすぎて気付かなかったが…
准一さんの乗ってるこの車も円が4つ重なったマークの外車。
ホワイトの車体が眩しいくらい輝いている。