強引な彼の甘い溺愛に囚われて!
「なぁ…マキ、俺言ったよね?」
「え…?」
言ったって何を?
准一さんは真っ直ぐに私を見下ろし何処か少し怒ってるようにも見える。
なんで…怒ってるの?
怖い……と、そう感じてしまった。
「痛っ…!」
ぐっと両腕を力強く握り締められてビクリと体が震える。
迫り来る准一さんの真っ直ぐな瞳に自分が映ってると思うといろんな感情がぐるぐると回る。
「ねぇ…マキ、聞いてる…?」
耳元でそんな声で囁かれたら体が芯から熱くなってきて顔が火照ってきた。
「あ…のっ、ご…ごめんなさい…」
「何に対して謝ってるの…?」
静かに一言一言紡がれていくのを混乱した私は聞いていく。
何って……
私きっと、悪いことしちゃったから。
「だって…准一さん怒って…」
「何に対して怒ってるかわからないんだ?」
ならちゃんと教えないとね?
と瞳が鋭く光った。
そして……
迫り来る准一さんの顔をただただ見上げる形になりながらも、ぎゅっ…と強く閉じた瞳。
唇に感じる違和感。
頬を撫でる吐息。
え────……?
気付いた時には。
准一さんにキスされてた。