強引な彼の甘い溺愛に囚われて!

体力に限界のあった私は未だベッドに沈んだまま荒い呼吸を繰り返し准一さんを見上げる。

そして小さく頷いた。

さらりと髪の毛が撫でられ………


「部屋には入らないでねって言ったのに…」


静かな部屋にポツリと漏れた言葉。


「あ………」

「くすっ…今頃思い出した?」


そういえば、最初この家の来た時…

准一さんと約束したような気がする。


"部屋には入らないこと"


脳裏に焼き付けてたはずの言葉なのに、どうして私はそれを忘れてしまったんだろう。

だからって准一さんもなんでこんなこと。

思い出しただけで顔から火が噴きでそうで私は羽毛布団に顔を埋める。

恥ずかしいっ………


「もう戻れないね、マキ…」

「え…え?准…一…さっ」


再びギシツと音を立てて揺れるベッドにビクつく。

そっと布団から顔を覗かせるとあと数センチでキスしてしまう距離に綺麗な顔があった。



「マキ……

お前はもう俺のモノなんだよ」


意味深なその言葉にゾクリと背筋から何かが駆け上がった。


こんな准一さん知らない。

目の前に居る男の人は誰…―?
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