強引な彼の甘い溺愛に囚われて!
言われた意味をだんだんと理解し出した私は顔を真っ赤にして口をパクパクさせる。
だ、男女が一つ下の屋根で暮らす…!
心配だって言ったことじゃん!
内心、母親のせいにしながらどこに視線を合わせていいか解らず、きょどるってしまう。
「わ。わかるけど!そのー…私と准一さんは兄妹になるわけでして…。そんなことしちゃマズいんじゃないかなー…と」
ポツリポツリと視線を逸らしながら小言を並べる私。
いますぐ開放して欲しい。
このどうしようもない状態から。
ただその一心でぎゅぅうっと羽毛布団を強く握りこんでいた。
「俺は別にそんなこと気にしないよ?だって義理じゃん」
"義理"……
確かにそんな関係かもしれない。
でも…っ
私は准一さんと兄妹になれること少しでも嬉しいと感じた。
兄妹になれたからこそ少しでも近づけることに幸せを感じた。
その"義理"という言葉だけで済まされる関係なのかな。
「ふ…っぅ…」
「…っ。泣くなよ………」
ぐいっと親指の腹で私の目の周りをなぞり、涙を拭う准一さん。