強引な彼の甘い溺愛に囚われて!
無意識ににそんなことを聞いていた。
馬鹿で鈍感な私でもなんとなーくそのそぶりの意味を理解した気がした。
「えっ!嫌、そーいうわけじゃ…ねぇから。さっ早く教室行こうぜ?」
本人は気付いてないかもしれないけど、耳まで真っ赤だ。
これは…もしやっ!と私は一人嬉しくなって頬が緩む緩む緩みが止まらない。
そして先を歩いていく西野君を追いかけたのだった。
「マキ…と康史君…?」
玄関付近でゆきのが
「マキと…あいつは誰だ……?」
別の職員専用入口では准一さんが
私達を見ていたとはまったく知らず。
「おっはよー!マキ!」
「ゆき、おはよう!なんだかテンション高いね」
教室で自分の席に座っていたら後ろからダイブしてきたゆきの。
いつものようにスキンシップが激しいゆきのにはもう慣れっこだ。
「ゆきのちゃんおはよーっ!」
「あっ…。こ、康史君おはよ!」
おっ…おお……?
ちらっと上にのしかかったゆきのの表情を見ると、とても幸せそうな笑顔を西野くんに向けていた。