強引な彼の甘い溺愛に囚われて!
お昼はまさかの4人でいただきますをした。
凪くんが私のお弁当を勝手に食べてドタバタしたり。
ゆきのが西野くんにあーんする現場を目撃したりとなかなかと楽しい時間を過ごせた。
ボーッとしながら一日を過ごして気付けば放課後。
一日を通してけっこう疲れていた私は、帰りのHRなんてほぼ聞いていなく眠気に襲われていた。
「マキ眠そうだね…大丈夫?」
「うん、ごめん。授業もほとんど聞いてなかったかも」
「よしっ!眠気覚ましにパーッと遊んで帰る?」
ゆきのはどこからそんな力が出てくるのか…
どうしようか、と考えた矢先だった。
───…ピンポンパンポーン
『1年A組。真田マキさん、至急職員室まで…繰り返します……』
「え?マキ?」
「う、うん…私っぽい」
職員室に呼び出しをくらった私は、ゆきのにごめん!と一言謝って荷物を持ち教室を出た。
「あ、マキ呼び出し?」
廊下を出たところで凪くんと西野くんの姿。
「そうみたいっ…!凪くん、西野くん、ばいばい」
ばいばい!と慌てて手を振って私は職員室へと駆け出す。
広い学園の校舎、職員室までの道のりはけっこう遠く息を切らしながらやっとついた職員室。
その扉にもたれ掛かる人物に目を疑った。
「え………じゅ、…理事長?」