◇夢幻~ゆめ~◇

『それが…。
数馬に強引につれられて帰ってたら、
私が車に引かれかけたところを、
啓が助けてくれて。
それから、二人がケンカになって。
私に逃げろって。』


『そういうことか。』


『助けたところまではいいけどさ、
どうしてケンカになるんだよ。』


『そういえば、啓が
「どっちにこいつがふさわしいのか、
決着をつけてやる。
負けたほうは、
二度とこいつと関わらない。
いいな。」
って言ってた。』


『なるほどな。
啓はたいしたことでは
心配ないと思うぜ。
でも、もしものときが
あるかもしんねぇから、
 今日は俺が送ってくぜ。』


『ありがとう。』

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