◇夢幻~ゆめ~◇
公園につくと、恵、啓、真希がいた。
『みるく! はやく。』
『何?』
『みるくは覚えてないかもしんねぇけど。』
恵が話しだした。
『俺らが保育園のとき、
この公園にタイムカプセル埋めたんだ。
あれは、みるくが引っ越して
少したった頃だったな。
隣町に引っ越したみるくに会いたくて、
みんなで汽車に乗って会いにいったんだ。
でも、どこか分からなくて
結局迷子になったんだ。』
『途方にくれていた
俺らの前に公園があったんだ、
だから、俺らは公園に入った。
そこでブランコに座って泣いている、
みるくを見つけたんだ。』
『嬉しかったなぁ。
あの時は。何で泣いてるの?
って私が聞いたら、
私たちに会えないから
って答えてくれた。』
と真希が言う。
『私たちはそれから、
あの木の下にタイムカプセル埋めたんだよ。
みんなが再会したときに見ようってね。』
『ということだから。掘ってみようぜ。』
孝の一言で、掘り始めた。
『あった。』
小さな箱が私たちの前に現れた。
『開けてみようぜ!』
といって、恵が開いた。
『手紙?
そうか、自分宛に書いたんだ。
順番に見ようぜ。』
『孝。お前からだ。』
『え? 俺? しょうがねぇなぁ。』