◇夢幻~ゆめ~◇


『今と変わらないなぁ。全然。』


『啓が桜丘に入った理由は、
 笹山 みるく(ささやま みるく)って
 子がいたからなんだ。
 簡単に言うと間違えたんだな。』


『ひどいぜ、兄貴。
 だって、似てたんだから名前が…。
 で、そいつの顔見たら全然違う人だった。』


『だから俺のいうこと聞いとけば
 よかったんだよ。』


『分かったって。
 で、兄貴はなんて書いてるんだ?』


『俺は、内緒。』


『はぁ、人に言わしといてひどくねぇか?』


『ひどくねぇよ。
 みるくはなんて書いてるんだ?』


『おい、話そらすなよ。』


『私は、みんなと一緒にいたい。
 一人はいやだ。って書いてる。』


『それだけ?』


『うん。』


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