独占したい、甘々に。【完】
「朝から何か考え事?」





大きな欠伸をしながらちーちゃんがやってきた。





「考え事ってほどのことじゃないんだけど…」


「あ、そういえばさゆの人気に火がついちゃったみたいだよ」


「…へ」





人気…?なんのこと…?





ぽかーんとする私にちーちゃんは続けて口を開く。





「文化祭のあのコスプレの反響がすごくってね。今、男子生徒の人気ナンバーワンがさゆなんだよ!」





ちーちゃんは目をキラキラとさせ、胸の前で小さく拍手をしていた。





「え?え?…えっ!?恥ずかしいから、いいよそういうのっ…」


「まさかこんなにもモテモテになるなんてね!流石私のさゆだ」





ちーちゃんは興奮した様子だったため、今は何を言っても無意味だった。





そんな人気だなんて私知らないし…変な汗かいちゃったよ。
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