独占したい、甘々に。【完】
「そ、そうだったんだ」





ということは、私のコスプレ姿見たってことなんだね…恥ずかしい。





嬉しいような悲しいような複雑な感情を抱く私とは対照的に、那津くんは少年のようなキラキラとした笑顔を浮かべていた。





「また会えて嬉しいよ!もっと早くに気がつけばよかった」


「ふふっだね。今まで気づかなかったのも逆にすごいよね」





私たちは小さく談笑していると、チャイムの音が鳴った。





「あ、じゃあ俺行くね!またね紗雪ちゃん」


「うんっまたね」





笑顔で手を振ると、那津くんは自分の教室へと戻って行った。





まさか那津くんと同じ高校だったなんて知らなかったな~


それに、久しぶりに話せて嬉しいっ





中学の頃となんにも変わってなかったし、那津くんは那津くんだったな。
< 127 / 265 >

この作品をシェア

pagetop