独占したい、甘々に。【完】
そんなことを考え、午前の授業を終えると、お昼休みすぐさまちーちゃんに屋上へと連行されていた。





「さゆっ!朝楽し気に話してたあの爽やかボーイは誰!?」





さ、爽やかボーイって…確かに那津くんは爽やかっていう言葉がピッタリだけど。





「彼は私の中学の頃の同級生だよ。まさか同じ高校に進学してるなんて知らなくて、それで話をしてたの」


「なるほど」





ちーちゃんは探偵みたいに何か考えている様子だった。





「さゆは、その彼のこと好きなの?」


「えっ!ち、違うよ!那津くんは友達だよ?友達として那津くんは好きだけど」





急に何を言いだすかと思ったら…


ちーちゃんはこういう話が好きなんだからっ





「そっかそっか!それなら問題ナシ!」





そう言ってちーちゃんはニコニコと笑いながら私の肩を叩いた。





「でも、まさか那津くんと同じ高校だなんて…嬉しいな」





そんなことを思うと、自然と笑みが零れていた。
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