独占したい、甘々に。【完】
すっかり忘れちゃうところだった。





悠乃の機嫌の悪い原因が那津くんって一体どういうことなのだろう。





それを聞こうとし、勢いよく立ち上がったところ、小石に躓き勢いよく体勢を崩した。





そして見事、那津くんに抱き留められる形で何とか転ぶのを阻止したのだった。





「ご、ごめん…!」





私ってば何やってるの…!


つい那津くんの制服に捕まっちゃってた…





離れようとし見上げると、那津くんの顔が至近距離にあった。





そして私のこと真っ直ぐな目で見つめていたのだった。





ドキンッと胸の鼓動が鳴る。





真っ直ぐな目に引き寄せられるように、私は那津くんから目を逸らせないでいた。
< 150 / 265 >

この作品をシェア

pagetop