独占したい、甘々に。【完】
未だぽかーんとした様子の私にようやく気がついたのか、女の子は初めて私のほうへ向いたのだった。





うわっ、改めて見るとほんとに可愛い人…





お人形さんみたい。





そんな呑気なことを思っていると、女の子が口を開いた。





「私の名前は鶴見星香(Tsurumi Seika)。あなたは、誰?」





悠乃に向けていた視線とは違い、私に向けられた視線は冷ややかなものに感じた。





「わ、私は雨宮紗雪です」





そう言うと鶴見さんは眉をピクッと動かした。





「もしかして悠乃くんがよく話してた幼馴染って」





「待て待て。それ以上はストップ!」
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