独占したい、甘々に。【完】
カフェを出た後も、私は重い足取りで自宅へと歩いていた。





鶴見さんは悠乃のことが好き、なんだ。





全然気がつかなかった。





でも、よくよく考えれば分かることだったよね。


あんなに嬉しそうに悠乃の前で笑ってて、わざわざ学校に会いに来ちゃうくらいだし。





自然とため息が零れる。





どうしてかな。





鶴見さんが悠乃のこと好きだって言った時、胸の奥がギュッて締め付けられるように苦しくなった。





こんなの生まれて初めてだよ。





今だって悠乃のことを考えるだけで胸が苦しくなる。





悠乃といつも通りに接したいのに。


いつも通りにお話しして笑いたいのに。
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