独占したい、甘々に。【完】
「いやでも、今日は紗雪と映画みるって」


「悠乃くんは黙ってて!私は雨宮さんに聞いてるの♪」





そう言って雨宮さんの目は私を逃がそうとしなかった。





隣で悠乃はやれやれと呆れた様子だった。





「私は…」





正直、鶴見さんは苦手だし、ちょっと怖い…





でも、鶴見さんは悠乃のことが好きだから…


だから一緒に遊びたいんだよね…?





私にそれを邪魔する権利はないわけだし…





「私はいいよっ3人で遊ぼっか」


「やった!ありがとう雨宮さん」





内心を悟られないよう、作り笑いを浮かべた。





そんな私を悠乃が不満そうに見ていたことなど知らないまま。
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