独占したい、甘々に。【完】
悠乃のことを思うだけで胸が苦しくなる。


今すぐにでも会いたくなる。


ずっとずっと一緒にいたいって思う。





その時私の中で、暗いもやもやが晴れた気がした。





…そっか、そうだったんだ。


どうしてこんな簡単なことに気がつかなかったんだろう。





私、本当は悠乃のことが。





「…答えは見つかったみたいだね」





那津くんに優しく話しかけられ、私はゆっくりと目を開けた。





「…うん。私、自分のことなのに全然気がつかなかった」





那津くんは私にこの気持ちのことを気づかせてくれたのかな?





「那津くんっ、ありがとうね」





胸にそっと手を当て、ニッコリと笑みを零した。





これが、誰かを好きになるってことなんだね。
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