独占したい、甘々に。【完】

♡Story

*** Yuno Side





「…なんだよ、あれ」





俺は奥歯をグッと噛みしめ、来た道を引き返していた。





パンケーキ屋で様子のおかしかった紗雪を心配して追いかけた。





星香の制止する言葉を無視して、すぐさま後を追いかけたのに、紗雪の姿を見失ってしまっていた。





それでようやく紗雪を見つけたと思ったら、そこには杉浦の姿もあった。





2人の親密な雰囲気に俺の入る隙などなかった。





…なんで、なんで紗雪が杉浦と一緒にいるんだよ。





紗雪の笑った横顔が脳裏を過る。





そのたびにやり場のない怒りやら悲しみなど、複雑な感情が俺を襲ったのだった。
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