独占したい、甘々に。【完】
そして星香はようやく覚悟を決めたのか、俺の手を握る力を更に込め口を開いた。





「…私にすればいいじゃん」





「え?」





星香の声はとてもか細く小さいものだった。





「私だったら悠乃くんを不安にさせないし、辛い思いも絶対させないっ」





俺のこと心配してくれてるんだ。





落ち込む俺を見てきっと、そんなこと言ってくれてるんだろう。





「ありがとう星香。やっぱり星香は優しいんだね」





そう言って俺は優しく笑いかけると、星香は俺の手を勢いよく離した。





「…違う!そうじゃないよ、そうじゃないんだよ悠乃くん…!」
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