*続*恩返しは溺甘同居で!?~長期休暇にご用心!
ぎゅうっと強く抱きしめられて修平さんの体と私の体が隙間なく密着する。
修平さんの両腕は私の体だけじゃなくて心臓までも甘く締め付けているみたいだ。
押しつぶされるように吐きだした息を、今度は思いっきり吸い直すと、爽やかな柑橘系の香りがいっぱいに入ってきて、更に胸がきゅんと打ち震えた。
「純粋で真っ直ぐでいつだって一生懸命で、俺はそんな杏奈のことが大好きだ。ずっとそばに居て欲しい。」
頭の上から降りそそぐ甘い言葉に、胸が熱くなる。
「うん…私も修平さんのことが大好き。ずっと一緒にいるよ。」
修平さんは腕の力を緩めて私を緩く囲い直すと、そっと片手を頬に当て私の顔を上に向かせる。
彼の掌に促されるように顔を上げると、濡れたように甘く煌めく二つの瞳と視線がぶつかった。
「仲直り、だね。」
修平さんは嬉しげに瞳を細めてそう言うと、ゆっくりと瞳を閉じて私に優しい口づけを落とした。
そうして初めての仲直りは、とてもとても、甘くて優しいキスで幕を閉じた。