*続*恩返しは溺甘同居で!?~長期休暇にご用心!
私の返事に安心したのか、修平さんは硬かった表情を緩めた。
「じゃあ来週の土日は予定ある?」
「ううん、何も予定はないよ?」
「良かった!」
修平さんはアーモンドアイを細めて嬉しそうに微笑むと、言葉を続ける。
「杏奈が休暇に入るんだったら、一緒に出かけない?俺も次の土日はちょっとゆっくり休みが取れそうなんだ。」
「本当!?いいの??」
「ああ、もちろん。せっかくの休みだから杏奈とデートしたい。」
『デート』という単語に顔がカーッと熱くなる。
一緒に暮らしているけれど、ほとんど休みの合わない私たちは特別なところへお出かけしたことがほとんどない。
まだ『恩返し同居』だった頃に一緒にディナーを食べに行ったことはあるけれど、正式に恋人になってからは初めてだ。
考えただけで胸がわくわくしてきて、自然と顔が笑ってしまう。
大きな窓ガラスから降り注ぐ朝陽に照らされた修平さんの髪が、キラキラと柔らかく輝いていた。