*続*恩返しは溺甘同居で!?~長期休暇にご用心!
これら全ては母からの贈り物だった。
「自分のものだから自分で買う」と言う私の意見を、「はいはい」と軽く流しながら、母は父と一緒になって次から次へと、それは気持ちがいいくらいにこれらのものを買っていったのだ。
最後の方は、疲れと空腹でヨロヨロで、「自分で…」と一言口に出すのがやっとで、強くは主張出来ずに、結局全部頂いてしまったのだ。
買い物の後の食事の時に、『ちょっと早いけど誕生日プレゼントよ。修平さんに喜んでもらえるといいわね。』と言った母の微笑みは、数時間前に実家で見たものと同じだった。
ガラスに映った自分の姿に両親の顔を思い出す。
(お母さんとヒロ君が"素敵だ”って言ってくれたんだもん。”私なんか”って思っちゃだめ。)
バックを持った手にギュッと力を入れて、私は一歩足を前に踏み出した。